Dr.FUKUDA's Blog Pages
熱き思いを徒然なるままに
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2014/11/30

第2回リンデ教授の教科書の輪読会

16日、日曜日は「福井秀和先生」リンデ教授の教科書の輪読会に参加してきました。このリンデ教授の第5版は英語版しか発売されていません。その中から章を決め読み解いていこうという勉強会です。今回は「37章、再評価後のディシジョンメーキング」「14章、咬合性外傷の理解」「22章、急性症状時のなすべき事、してはならないこと」という内容でした。福井先生の解説で、より深くリンデ教授の本を理解することができました。ここでも多量の論文があり、宿題山積みです。

2014/11/29

スカンジナビアの歯周病を学ぶ 衛生士コース

15日の土曜日に松風大阪営業所で行われた『福井秀和先生』のスカンジナビアの歯周病を学ぶというセミナーに参加して勉強させていただきました。
院長より、「とっても優しい先生で、わかりやすいよ」と聞いていました。
スカンジナビアの歯周病を違った面から勉強できると楽しみに行ってきました。

藤井先生には、幅広く講義をしていただきました。
歯周病の発現のメカニズム、免疫応答、歯周病の部位特異性、歯周病を理解した上での患者さんへの情報提供の仕方、歯周治療の成功の鍵、診査、糖尿病、喫煙、浮腫性の歯肉と繊維性の歯肉、長い上皮性の付着、プロービング、口腔写真、レントゲンの撮り方等々
まだまだ頭の中が整理できていない状態です。ICレコーダーを聞きながらノートをまとめていこうと思います。

頭の中が整理できてない状態ですが、私の頭にこびりついているのは
 ①診査では、人と病気(病態)を知る
  ポケットばかりみていると治癒は難しい、双方の介入が必要
 ②炎症のメカニズムは、全てプラークが刺激となり、プラークに隣接する 
  組織の肥満細胞、好塩基球からヒスタミンが出て血管を拡張させる。血
  管が膨らむと血流が増す、流れる血液も多くなり他よりも赤くみえる、
  歯ブラシを当てると出血。血管壁は細胞と細胞の間に隙間ができ、血管
  の透過性が更新し、液性だけでなく好中球も外にでていき、集まった所
  は腫れる
 ③根分岐部の診査には解剖学的な組織を覚える必要がある
 ④ラング先生の実験的歯肉炎の結果より、完全にプラークが落とせれば1
  日1回、2日に1回のブラッシングで歯肉炎が予防できる、3日目より  
  歯肉炎が発症する。カリエスに関して言えば脱灰と再石灰化の面から考
  えて1日最低2回のブラッシングが安全である。いずれにせよ、回数よ
  り質である        と言うことです。

短い時間ではありましたが色んな事に触れて講義していただき、とても勉強になりました。しっかり復習して福井先生の言われていたように引き出しをいっぱい持って、患者さんの説明にあたりたいと思います。

また行きたいと思うような講義でした。           (芦田就栄 記)

2014/11/28

ジャーナルクラブとエゲルバーグ先生

11日火曜日は歯周病聴講生としてジャーナルクラブに参加しました。最近発刊された論文を中心に抄読をするものです。今回のテーマは歯周病と糖尿病についてでした。

Metronidazole and amoxicillin as adjuncts to scaling and root planing fot the treatment of

type 2 diabetic subjects with periodontitis. 2014

細菌を併用した糖尿病患者の歯周治療にパラメーターにおいて改善傾向であった

Glycated Albumin and Calprotectin Levels in gingival crevicular fluid from periodontitis patients

with type 2 diabetes. 2014

糖化アルブミンとカルプロテクチンは糖尿病を予測するのに有用かもしれない。用語が難解ですね。あー難しい・・・

Periodontal findings in individuals with newly identified pre-diabetes of diabetes mellitus. 2014

前糖尿病患者は歯周組織破壊を起こしている。歯周病と喪失歯は早期糖尿病の合併症である

という内容の3本の論文を読みました

13日木曜日はエゲルバーグ先生の勉強会

こちらは楔状の骨欠損に対して、どのような処置方法が優位があるのかという論文を8本読みました。ルートプレーニングと外科処置の比較。根面にクエン酸処置をしたものと骨移植の比較。吸収性GTRメンブレンの臨床的研究。フィブリンのりの効果。炭酸カルシウムとGTRの併用法の効果。自家骨とGTRの併用の効果。という内容でした。脳みそがねじれそうです。

本年度は年間150本以上の論文を読破することを目標にしております。忙しいけれど頑張らねばね。

2014/11/27

表彰式と歯のひろば

11月5日、福知山市学校教育委員会から表彰されました。学校歯科医として15年、学校保険の向上に尽力したというものでした。「光陰矢のごとし」15年あっというまでした。表彰されるなんて滅多にないので、よい経験でした。

11月8日は綾部で「歯のひろば」が開催されました。丹波歯科医師会の年度行事です。午前中に顔をだして、病院に帰ってきてたまっている仕事・雑務をこなしておきました。忙しいんだーこれが・・・

2014/11/26

SDAクリニカルセミナー

 11月1日にTOKYO歯周治療センターで行われたSDAクリニカルセミナーに参加してきました。ユニットでサクションテクニックや器具の正しい使い方を相互実習で学ぶ2時間半のコースです。実際の診療室でエアフローマスターピエゾンを使っての実習です。福田歯科にも11月4日に納品されるので丁度よいタイミングでした。
 エアフローは以前から使用しています。プラーク除去やステイン除去にと使用頻度の高い器具です。優れた器具なので患者さんにも好評です。以前からピエゾンとエアフローの模型実習には、歯科衛生士全員が何回も参加してきました。インストラクターの方には「福田歯科さんはもうシステム化してずっと歯周治療されてるし、実習にも参加されてるから来られなくても大丈夫なんじゃないんですか?どうして今日来られたんですか?」と笑って言われました。今回は相互実習ということで、テクニックの再確認のためにも参加した方が良いと思ってはるばる東京までやって来ました。参加したからには”何か収穫して帰らないと”と思っていますし、”きっと得るものがあるはず”との期待もありました 。人に見られて行うのは緊張しましたが、いつも通りできたと思います。
 今回は是非とも聞いてみたいことがありました。患者さんによってはデブライトメントしにくい所があるのですが、どのようにされてるのかという事です。ピエゾンでのスケーリングとデブライトメントで、今まで使っていなかったチップを紹介してもらいました。すると、インスツルメントを正しく当てるのが難しい臼歯の偶角部がとても行いやすかったのです。これならどのような場合でもやりやすくなるでしょう。長年の悩みが解消されました。帰って早速みんなに報告して、院長に購入してもらおうと思いました。
 講演会や研修会に参加すると”あっ!そうか〜”と気づかされることが1つ、2つ、時には多くあります。今の自分に満足することなく研鑽を積むことが大事だと思います。特に医療従事者にとっては必要なことでしょう。今回は2時間半と短時間でしたが、収穫の多い研修会でした。このコースを勧めて下さった院長ありがとうございました。臨床に活かせること間違い無しです!                  (記 伊藤ゆかり)
2014/11/25

グンナダーレン教授講演会のつづき

約1ヶ月開きましたが、ブログをやめたわけではございません。予定や行事で忙しく、アップする時間がございませんでした。昨日の連休でエネルギー充電です。スイマセン

さーて、先月月末に行ったグンナダーレン教授の講演会の内容を、当院歯科衛生士、伊藤ゆかりさんに報告してもらいます

10月25日、26日に東京の日本歯科大で開催されたグンナーダレン教授の特別講演会に参加してきました。口腔細菌、口腔内細菌環境、バイオフィルム、コロニー形成と感染、抗菌薬、抗生物質、プロバイオティックス、根管治療の細菌学、歯周病の細菌学、カリエスと粘膜病変の細菌学についてです。細菌学と免疫学については院長から本をお借りして予習をしていたのでとてもよく理解することが出来ました。
人の口の中には多くの細菌が棲み着いていることは知っていましたが、より詳しく知る事が出来ました。人の口の中には700菌種あり、1つの細菌から多岐にわたっていて、4000近くの遺伝子型、細菌種があるそうです。唾液1cc(1ml)1億〜10億の細菌が生息しているのです。細菌の染色体についてもお話がありました。アクチノマイセスの遺伝子のチェーンを酵素でカットすると、同じ遺伝子かどうかがわかることなど専門的なことでしたが解りやすく解説して下さいました。
グラム陽性菌の細胞壁は、ペプチドグリカンが厚いため非常に強固で酸や抗菌に対して自分の体を守る働きがあること。グラム陰性菌はペプチドグリカンが薄く脆弱。それにかわるものとして外の外膜によってサポートされ、好中球から守られていること。糖分解能があるものとないものに分類されること。基礎的なことだとは思いますが、P.ジンジバーリスなど細胞の表面に繊毛があるのは、口腔内では何かの表面にくっつくためだということも知りました。
歯肉溝浸出液は生体にとって有益なものだと思っていました。しかし、バイ菌側にとっては栄養源で自分を守るためには役立っているようです。タンパクを含むものはタンパク分解能のあるバイ菌には役立つのだそうです。それをじゃあ歯肉溝浸出液は生体にとっていいのか、細菌にとっていいのか、いったいどっちなんだろう?と思いました。歯肉溝浸出液は細菌を洗い流すには弱く効果は期待出来ないそうです。病気が起こってしまってからは生体には有益ではないということです。その為に毎日歯を磨いて細菌がくっついたままにならないようにする必要があるのです。
患者さんのお口の健康を守るためにはセルフケアとメカニカルなバイオフィルムの除去が効果的であり、患者さんのセルフケア抜きでは成功は期待出来ません。 今回の講演では細菌についての知識を数多く得ることが出来ました。この知識があると患者さんに詳しい情報提供をすることができ、動機付けにとても役立つと思いました。明日からの臨床がとても楽しみです。                       伊藤ゆかり 記